言い方は、モーテルだったりファッションホテルだったり色々あり、設備やシステムも少しずつ違ったりする。
小学生のころ、そのあたりに置いてあった週刊誌を読んで、無邪気に「ねーモーテルって何」と聞き、えらい勢いでその週刊誌を母親に奪い取られた記憶がある。
田舎の国道沿いにポツンとある古いラブホテルなど中に入ると、畳みに炬燵、果てはミカンまでおいてあったところもあった。
それに比べ街中はさすがに設備が充実しているところが多い。
カラオケやゲーム、ビデオ、は当たり前、一昔前に廃止されたエアーシューターの変わりに、自動清算機もお目見えしているし、なによりもきれいだ。
人目を気にしながら入るのが当たり前だったラブホテルの常識にも変化があらわれている。
アメニティセンターと合体したようなラブホテルで、待合室ではゲームを楽しんだり、他のカップルどうし話しをしたりする環境まで現れた。
なるべく人と顔を合わせたくないというラブホの常識的世界からすれば、恐ろしいほどの意識の変化だ。
そんなところ、いったい誰がいくのかと思うが、若者の間ではけっこう人気があるらしい。
営業システムにはラブホテルによって違いはあるが、朝10時ぐらいから夕方4時ぐらいは、客が少ないためノータイムと言ってその時間帯は何時間いても一律料金になっている。(ちなみに月曜日から木曜日までで祝日はもちろんやっていない)
夕方以降はだいたい3時間ごとの設定のところが多く、それ以降は延長料金をとられる。
10時、あるいは11時以降は宿泊料金となり、何時間いようと朝まで一定料金である。
料金的には格差がかなりあるが、条件のいいラブホテルほど高い。
場合によっては、ちょっとグレードの高い普通のホテルに泊まったほうがよっぽどいいと思う。
部屋はほんとうに様々でSMの間があるところや、回転ベッド、全面ミラー、カジノ風・・・・・なんでもござれって感じだ。
一時期、どうしてもラブホテルの風呂場で、ソープにおいてあるような空気マットプレイがしたくて探しまわった記憶がある。(最近はないなあ)
今、思えば普通のお店で買っていけばいいだけなのだが、当時は気がまわらなかったのか、探す行為自体がすきだったのか忘れてしまった。
と、堅い話しはこれぐらいにして、いくつかのラブホテルのバイトで経験したちょっと変わった話しをしようと思う。
そもそもラブホテルなんだから、シーツが濡れたり汚れたりするのは当たり前の話しで、逆に濡れてないシーツをみると、この人達はいったい何しにきたんだろうと思ってしまう。
濡れ方は、だいたい直径10〜20cmぐらいが多いが、生理中の血もそれに劣らず多かった。あとはおもらし、潮吹きで半分近くびっしょりというのもたまにあるといった感じだろうか。
だいたい2人1組で行為の終わった部屋に入って掃除するのだけれども、10分とかからずに掃除は終了する。
客からのクレームは思ったほどない。
ホテル側として困るのは、1部屋に無断で集団ではいったり、中でシンナーをやられたりとか、器物損壊とかその程度だ。
一度スカトロプレイを部屋でやっているのに当たり、部屋中にうんこが散らばっていたのにはまいった。
やるなとは言わないが、頼むから風呂場でやってくれと言いたい。
もちろん絨毯も全部張り替え、臭いも残るので、しばらく使えなくなり、けっこうな損害だ(笑)
あるとき、バイブが動かないからきてくれと客から要請があった。
いって調べてみると、たんなる電池切れ。
テレビが映らないというクレームでいってみると、テレビを枕もとに移動しておりアンテナ線がぶちきれている。
そりゃ、映るわけがない。
電気がつかないと文句があり、僕が電球を変えているにもかかわらず、本人達はそんなことにおかまいなくズッコンバッコンとやっている。
「交換が終了しました、失礼します。」というと、背中にもんもんのはいったおやじは「よう、兄ちゃんもいっしょに、どうだ」と・・・・・。
できるわけ、ねーだろー。仕事中に。
今思うと、見られることで燃えていたのだろう(笑)
あと、料金回収の時に(ドアに小窓のあるタイプ)トレーを差し出すと、しゃれのつもりか、自分のペニスをのっけてきたやつもいた。
そうそう、ゴミ箱にナスとかきゅうりとか人参とかが入っているのには笑ったなあ。それも1回や2回ではない。
けっこう野菜マニアって多いんだなと、妙な感慨にふけっていた。
膣痙攣に遭遇したのも1回で、救急隊員に、つながって運ばれていく男性の悲壮な顔に、ご愁傷様と思ったりもした。
それ以外では、掃除のため、勢い込んでドアを開けて入ったおばちゃんが入り口になぜかこぼれていたスペルマに足を滑らせすっころび、脳震盪をおこしたときぐらいかなあ。救急車に遭遇したのは。
とにもかくにも、楽しいバイトだったし、一番雰囲気が明るい職場だったかもしれない。
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